研究課題/領域番号 |
15H04925
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
高野 重紹 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (20436380)
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研究分担者 |
高屋敷 吏 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (30456024)
吉富 秀幸 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (60375631)
宮崎 勝 国際医療福祉大学, 大学病院, 教授 (70166156)
酒井 望 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (70436385)
賀川 真吾 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (90507302)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 膵癌 / Prrx1 / Metadherin / 中和抗体 / Epithelial plasticity / EMT / MET / 転移 |
研究実績の概要 |
1) ヒトHGF特異的中和抗体を用いたPrrx1b-Hgf axis制御による癌細胞浸潤および転移の抑制。2つのisoformに対するChIP sequence解析を行い、Prrx1bに対する下流分子としてHgfを同定した。Prrx1b過剰発現細胞においてHgf発現は有意に上昇し、siRNAによるPrrx1b抑制細胞では著明に発現低下を認めた。siRNAにより癌細胞におけるPrrx1b発現をknockdownさせた後、recombinant HGFにてPrrx1b の浸潤能がrescueされた。ヒトHGF特異的中和抗体ficlatuzumabを用い、膵癌細胞によるorthotopic transplantationを行うと、gemcitabineとficlatuzumabのcombination therapyにより有意に転移巣数が減少した。(Genes and Dev 2016) 2) Cancer stemnessを有するPrrx1a-Mtdh相互関係が及ぼす転移形成能の解明。次に、Prrx1aのdownstream target因子であるMetadherin (MTDH)について、in vitroでの機能解析を行うと、MTDHをknockdownするとpancreatosphere formation assayにおいて有意にself-renewal capacityの低下を認めた。Anoikis assayにおいてはMTDH抑制細胞では有意にcolony形成数が減少し、shRNAによるMTDH knockdown細胞をヌードマウスに膵臓および門脈に打つとcontrol細胞と比較し、有意に肝転移を減少させた。(Oncotarget 2017) 3) 上皮可塑性を調節するGrainyhead-like 2の膵癌進展に及ぼす影響。GRHL2がヒト膵癌肝転移細胞株(CFPAC-1)及び肝転移切除標本において高発現であること、またGRHL2発現とE-cadherin・CD133の発現との間に正の相関があること、さらにsiRNAにてGRHL2発現をknockdownしたCFPAC-1を用いて、GRHL2発現の抑制が同細胞の形態を間葉系様に変化させ、間葉系細胞に特徴的な薬剤抵抗性を増加させることを明らかにした。またGRHL2発現抑制が、同細胞の自己複製能とAnoikis抵抗性を減弱させ、CD133陽性細胞を有意に減少させることを確認した。(Cancer Med 2017)
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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