研究課題/領域番号 |
15H04931
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
近藤 茂忠 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 准教授 (40304513)
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研究分担者 |
増田 清士 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 准教授 (00457318)
二川 健 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (20263824)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | VEGF / VEGF-R / 分子標的薬 / がん細胞の悪性転換 |
研究実績の概要 |
本研究では、VEGF・VEGFR分子標的薬を感知する分子基盤と、これら分子標的薬により活性化されるがん細胞の「適応プログラム」を解明し、このプログラムによるがん細胞悪性化の全容解明を目的とする。本年度に実施した研究の成果は以下である。 In vivo環境下におけるがん細胞のVEGFR分子標的薬感知機構を検討するために、がん細胞移植モデルを構築し、以下の3条件(1. 血管新生と、がん細胞のVEGFモニター・システムの両方を阻害するモデル, 2. 血管新生のみを阻害しがん細胞のVEGFモニター・システムは阻害しないモデル, 3. がん細胞のVEGFモニター・システムのみを阻害して、血管新生は阻害しないモデル)を検討した。結果は当初予想通り、モデル1と3では、細胞死抵抗性と浸潤能の亢進が起こった。モデル2では、細胞死は顕著に増加し、浸潤能の亢進は認められなかった。また、担がんマウスにおけるVEGF以外の血管新生因子受容体の阻害実験については、in vivoでの至適阻害投与量を決定し、現在その効果を検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究で計画していた、VEGF以外の血管新生因子受容体の阻害実験を構築するのに予定以上の時間がかかってしまったため。計画していた解析は平成28年度内に終了する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究課題の今後の推進方策については、平成27年度で完了できなかったVEGF以外の血管新生因子受容体の阻害実験についての解析を引き続き行なう。また、当初予定通り、培養がん細胞を用いたVEGF-R分子標的薬によるVEGFシステムの破綻を感知する分子基盤の解析を重点的に検討する予定である。
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