研究課題
我々は四肢変形に対する高精度の3次元矯正システムの開発に取り組み、一部実用化に成功した。本研究課題では、変形矯正に おけるScrew Axis法の応用やナビゲーション技術、3次元動作解析、2D/3Dレジストレーション技術など、独自の関連研究の成果 を導入してシステムの発展的開発を行う。具体的には、一期的矯正の困難な高度短縮変形例に対する緩徐矯正や健側データ欠損 例への対応、軟部組織評価法の確立、カスタムメイド手術ガイドの位置確認手法の開発を行い、本システムの機能を大幅に強化する。本治療法の適応範囲が大きく広がることで、ほとんどの四肢変形において従来困難であった3次元的に正確な解剖学的矯 正が可能となる。その結果、異常動態を示す上肢の高度変形など、従来治療困難であった高精度の矯正を必要とする疾患において治療成績を目覚ましく向上させることが出来る。昨年度開発したX線濃度勾配に基づいた新規biplane 2D/3Dレジストレーション法を実際の陳旧性モンテジア骨折症例に用い、従来は困難であった短時間に橈骨頭が脱臼する三次元的な動態を正確に計測することに成功した。本手法は、脱臼のみならず、可動域制限、不安定性など様々な運動解析に有用と考えられた。今後、複数関節を同時に三次元動態解析するなどの応用も試みる。また、新鮮屍体上肢から得られた母指CM関節、手関節軟骨を3Dスキャナーを用いてスキャンし、同部位から得られたCT画像とレジストレーション技術により重ね合わせることにより、各種X線画像検査では描出できない軟骨領域の3次元的分 布を測定が可能となった。これらの動態解析と微細形状解析技術開発は、四肢変形矯正の診断・治療・手術計画・予後予測に有用と考えられる。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件)
Osteoarthritis Cartilage
巻: Epub ahead of print ページ: -
10.1016/j.joca.2019.03.006.
Acta Med Okayama
巻: 72 ページ: 583-589
doi: 10.18926/AMO/56376.
J Bone Joint Surg Am
巻: 100 ページ: e113
10.2106/JBJS.17.00934.
J Orthop Sci
巻: 23 ページ: 722-723
10.1016/j.jos.2018.05.013.
Arch Orthop Trauma Surg
巻: 138 ページ: 1179-1188
10.1007/s00402-018-2985-y
J Shoulder Elbow Surg
巻: 27 ページ: 1357-1365
10.1016/j.jse.2018.03.026.
Int Orthop
巻: 42 ページ: 2873-2879
10.1007/s00264-018-3972-1.
巻: 27 ページ: 1117-1124
10.1016/j.jse.2017.12.019.
J Hand Surg Eur
巻: 43 ページ: 380-386
10.1177/1753193417744420.