研究課題
基盤研究(B)
前立腺癌はアンドロゲン依存性であり、基質である脂質は前立腺癌の増殖に重要な役割をもつ。今回、イメージング質量分析による手法を用いて、前立腺組織における男性ホルモンおよびコレステロールの局在および質量分布を検討した。テストステロン、ジヒドロテストステロン、コレステロールはそれぞれに異なる質量もつが、マススペクトロメトリーによって同時に定量が可能であった。組織所見との対比も可能であり有用な手法であることを確認した。さらに、コレステロール代謝を制御するHMG-CoA還元酵素阻害剤であるスタチンによる前立腺癌細胞増殖抑制を、LDL受容体の変化ならびにAnnexin A10分子の変化から説明した。
泌尿器科学