研究課題
[1]本年は白色脂肪細胞(3T3-L1)の単独培養が不調で、諸条件の見直しで予想通りの分化が得られるまでに約半年かかった。次いで、β3刺激薬投与によるベージュ細胞分化を試みたが、条件を変えても形質変化が見られず断念した。こおため褐色脂肪細胞モデルC3H10t1/2細胞の単独培養に着手した。この手法で褐色脂肪細胞の分化成熟が確認できれば、共培養系の実験に進む。[2]前年度のwild-typeの採取組織(腎+脂肪)の評価を行い、脂肪細胞内の脂肪滴縮小を認めた。また、β3投与により脂肪組織内の UCP-1とアディポネクチン発現量がそれぞれ 8.1 倍、4.2 倍に増加し(P<0.01、P=0.01)、IL-6 の発現量が 0.3 倍に低下した(P=0.02)。一方腎組織内の SOD 発現量は 2.3 倍に増加した(P=0.04)。本知見をもって、ob/obマウスを使用することなく、マウスの褐色脂肪組織を除去・移植することが、本研究テーマに最も相応しい結果に繋がると判断し、現在研究を進めている。[3] 8週齢雄ob/obの結石モデル作成系に対し、Day 0, 3, 6にコントロールとしてIgG抗体500μgを腹腔内投与した群(n=4)、OPN抗体250μgを投与した群(n=4)、OPN抗体500μgを投与した群(n=4)に分けた。Day1, 4, 7に麻酔下に解剖し、血液、腎、大動脈を採取した。血液尿生化学を測定した。また摘出腎の結石形成量と結石関連因子発現、動脈硬化を観察した。OPN抗体500μg投与群は、Day4では有意に結石形成量が少なかったが、Day7では少ない傾向にあったが有意差を認めなかった。尿生化学では各群の有意差を認めず、血液生化学ではOPN抗体500μg投与群のday4でのみAdiponectinが有意に高かった。大動脈硬化像も同群で有意に抑制された。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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