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2018 年度 研究成果報告書

母体、胎児免疫相関から見た妊娠維持機構ならびにその破綻

研究課題

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研究課題/領域番号 15H04980
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 産婦人科学
研究機関富山大学

研究代表者

齋藤 滋  富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (30175351)

研究分担者 村口 篤  富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 特別研究教授 (20174287)
二階堂 敏雄  富山大学, 事務局, 理事・副学長 (50180568)
瀧澤 俊広  日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (90271220)
研究協力者 津田 さやか  
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード産科学 / 胎児医学 / 免疫学
研究成果の概要

胎児は、母親にとって半異物のため、本来は拒絶されるが、免疫寛容を誘導する制御性T細胞(Treg)により、妊娠が維持される。
今回の研究で父親抗原特異的な免疫寛容は精漿によりもたらされる事、ヒトの流産で胎児染色体正常例ではeffector Tregの数が減少していたが、父親抗原特異的Tregの割合は変化しなかった。一方、妊娠高血圧腎症ではeffector Treg細胞の減少は軽微であったが、父親抗原を認識すると考えられるクローナルなTregは、著明に減少していた。つまり、流産ではTreg細胞の減少が関与し、妊娠高血圧腎症では父親抗原特異的Tregが減少することが初めて証明された。

自由記述の分野

産婦人科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまでマウスなどの動物実験では、母子間免疫寛容の破綻が流産を起こすことは証明されてきたが、ヒトでこのような事が生じるのかは不明であった。今回の研究成果により、ヒトでも胎児染色体正常流産では父親抗原特異的Treg細胞の減少ではなく、effector Treg細胞の減少が原因である可能性を示唆した。一方、妊娠高血圧腎症では父親抗原特異的Tregの減少が認められた。精漿は父親抗原特異的Tregを誘導する事を、私達はマウスで証明している。同棲期間が短い妊娠、コンドームで避妊しているカップル、初産婦で妊娠高血圧症候群が多い疫学的な事実は、父親抗原特異的Tregの誘導不全という結果をよく証明できる。

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公開日: 2020-03-30  

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