研究課題
2019年度には、①網羅的遺伝子発現解析の結果を参考に、分化誘導に伴う発現遺伝子の変動について定量的な検証(定量RT-PCR)を加えた。定量的な検証を進めるにあたり、将来のハイスループットスクリーニングを視野に入れ、6 wellプレートから24 well プレート使用に分化誘導条件を変更できるか否かを検討した。その結果、誘導2週間のEYS遺伝子変異を有する変性視細胞モデルと正常ボランティア細胞との間にみられた発現量の差が、6 wellプレート同様24 well プレートでも見られることがわかり、約5分の1のスケールダウンが可能となった。このスモールスケールでの誘導条件によって、転写因子遺伝子を導入後、8週間までの発現変動を検討した。網羅的遺伝子発現解析は、誘導2週間までのサンプルを使用していたが、遺伝子によっては、8週目まで変動するため注意を要することがわかった。②網膜変性の細胞モデル(in vitroモデル)としてのヒト変性視細胞モデルの作製・解析と並行し、このモデルの検証のためin vivoモデルとして作製したノックアウトゼブラフィッシュを用い、網膜変性の原因遺伝子が網膜変性を引き起こす機序解明を継続した。結果の1部を論文にまとめ、投稿中となっている。③網膜変性の機序に関わる候補遺伝子のノックアウトも作製し解析を開始した。⑤網膜変性に対する新規治療法については、ゼブラフィッシュへの導入を想定して構築したヒトEYS遺伝子も使用も含め、2020年度から採択された研究「再生分化による網膜の機能再現と網膜変性疾患の新規治療」に引き継ぐこととした。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2019
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
Int J Mol Sci.
巻: ;20(6) ページ: 1518-1518
10.3390/ijms20061518
Mol Vis
巻: 25 ページ: 766-779
FASEB J
巻: 33(8) ページ: 9422-9433
10.1096/fj.201900056RR.