研究課題
難治性神経芽腫に対する新規治療法として間葉系幹細胞(MSC)および神経幹細胞(NSC)を利用したEngineered stem cell による分化誘導治療を主とした新規細胞療法の樹立を目的とする。そのために,神経芽腫発生モデルマウス (MYCN-TgM)に対する間葉系幹細胞(MSC)のhoming効果と分化誘導による抗腫瘍効果について検討を行っている.ヒトMSC(hMSC)について,これまでのわれわれの研究から,1. MYCN-TgMへの腹腔内投与(3×106個/匹):IVISにて後腹膜神経芽腫へのhomingあり 2. MYCN-TgMへの静脈投与(3×106個/匹):両側肺にトラッピングされるため,IVISにて腫瘍へのhoming効果は認めず 3. 腫瘍組織CD90免疫組織化学染色:hMSC腹腔内投与24時間後の腫瘍組織辺縁にhMSCの集積を確認したが,7日後の検体では認めず 4. MYCN-TgMへの腹腔内投与(週1回 3×106個/回)での生存曲線:生存曲線に有意差は認めず,以上のことが確認された.現在は,ヒト→マウスのxenograftによる免疫応答の要因を排除し,よりhomingについての解析をすすめるためにhomograftであるマウス由来間葉系幹細胞(mMSC) を用いて検証を行っている.
3: やや遅れている
MYCN を抑制するmiRNA を産生するMSC(eMSC)の作成については,まだ完全に技術的に確立できていない.
mMSCによるhoming効果の実証を行い,GFP-mMSCによる1週間後の腫瘍への定着(homing)の有無を確認する.その後,MSC 投与群とコントロール群の腫瘍におけるMYCN 発現の比較をRT-PCRおよびウエスタンブロッティングを用いて行う。また、生存率の比較を行う。
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