研究課題/領域番号 |
15H05031
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
藤澤 政紀 明海大学, 歯学部, 教授 (00209040)
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研究分担者 |
船登 雅彦 昭和大学, 歯学部, 教授 (10146897)
佐藤 雅介 明海大学, 歯学部, 助教 (10708506)
飯田 崇 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (50453882)
岩瀬 直樹 明海大学, 歯学部, 講師 (60245173)
小見山 道 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (60339223)
田邉 憲昌 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (60433497)
寺田 信幸 東洋大学, 理工学部, 教授 (90155466)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | EMG / biofeedback / bruxism / clenching / grinding |
研究実績の概要 |
日中のくいしばりを自覚し,かつ夜間の歯ぎしりを指摘されたことのある被験者10名 (男性10名,平均年齢23.7±3.1歳) をそれぞれランダムにバイオフィードバック群 (BF群) 5名とコントロール群 (CO群) 5名に分け,EMG-BF装置を用いEMG測定をした.Satoらの方法2)に準じて,連続した3週間の日中および夜間睡眠時の測定を各5時間行った.BF群での1週目の測定はベースラインデータの記録を行った.2週目の日中に電子音によるEMG-BF訓練を2日間連続で行い,3週目にはEMG測定のみを行った.CO群はいずれの週にもBF訓練を行わず,EMG測定のみ実施した.EMG測定部位として主咀嚼側側頭筋部を選択した.実験前後にアメリカ睡眠医学会の睡眠国際分類3)を基に作成した被験者問診票を実施した.自覚の有無には「あり」「なし」で記入を,痛みに関しては,Numerical Rating Scaleを用いて評価した. 日中のイベントでは,BF群において2週目および3週目の平均イベント数が,1週目に対して有意な減少を認めた.睡眠中の歯ぎしりの自覚または指摘を受けたかという質問に対し,BF群の実験前の回答において「ある」であった5名のうち改善した者は4名であった.CO群は実験前の回答に対し「ある」であった5名のうち3名が改善した.昼間,上下の歯を合わせてしまう自覚があるかという質問に対し,BF群では実験前の回答において「ある」であった5名のうち改善した者は2名であった.CO群は実験前の回答に対し「ある」であった5名のうち2名が改善した.顎周辺の筋肉に「痛み」または「だるさ」があるかという質問に対し,BF群では実験前の回答において「ある」であった3名すべてに改善が認められた.一方で悪化したものが1名認められた.CO群は実験前後の回答において変化は認められなかった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
この3年間で、200名以上の被検者候補者を対象として、問診票から始まるスクリーニングを行ってきた。質問票記載、口腔内検査までは適格基準を満たすものの、PSG検査で脱落するケース、さらにはPSG記録には宿泊を要することから、拘束期間が長期に及ぶ実験をすべて協力できる被検者が限られ、予定の10日間をすべて記録できないことが大きな理由として考えられる。加えて、電極が睡眠中に外れるなどのエラーが生じ、解析対象から除外しなければならないケースもあった。このため、ドロップアウトした被検者の途中までのデータで区切った分析が可能かを検討している。女性の被検者が少ないことの理由としても、宿泊を複数日実施することが壁となっている。新年度では検査者に女性研究者を分担研究者に加えての対応を検討したい。また、筋電図が分析可能な場合は、他のPSGチャンネルにアーチファクトが混入していても、筋電図のみを解析対象として、評価しなおすことも検討したいと考える。
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今後の研究の推進方策 |
協力可能な被検者を追加するとともに、これまで記録した10名のデータ解析をさらに進める予定である。脱落したケースであってもベースライン記録、BFセッションまで行えたものに対しては、ケースコントロールスタディとしてデータ処理することで解析が可能となるかを検討する予定である。この点に関しては、多施設研究であるので、他の大学のデータも統合できるところは行う予定である。 女性の被検者が少ないのことは、宿泊しての検査が壁となっている。この点に関しては、新年度では女性研究者を分担研究者に加え、検査者として補強する予定である。 PSGは8チャンネルの信号を記録しており、1チャンネルでもセンサーが脱離した場合、その被検者のデータを解析対象から除外してきた。筋電図が解析可能な被検者は、そのデータを活かし、解析対象被検者数を増員することを検討したい。そのため、すべてのデータの解析対象取り込みの可否を筋電図に特化して再度検証を試み、被検者数の増加を検討したいと考える。
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