研究課題/領域番号 |
15H05062
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
良村 貞子 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (10182817)
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研究分担者 |
小笠原 克彦 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (90322859)
下田 智子 北海道大学, 保健科学研究院, 助教 (60576180)
吉田 祐子 北海道大学, 保健科学研究院, 助教 (10646805)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 遠隔健康相談 / 在宅 / 看護師 / アセスメント / 住民 / 健康管理 |
研究実績の概要 |
本研究は、大学病院等で開発された各種の看護師の能力開発研修プログラムと連携し、在宅で遠隔健康相談を実施する看護師のアセスメント能力向上のための研修プログラムの開発と検証を目的とする。研究方法として、遠隔健康相談は、地方自治体等と連携し、任意で希望した住民が自ら健康チェックを行う場所内の相談ブースに、高精度TV会議装置を設置し、在宅の看護師がPCやiPad等で相談を受信し、この情報管理はクラウドで行う。在宅においては、面談用のPC画面と自動血圧計等による血圧や体重および筋肉量等の測定値をiPad等を用いて、相談者と看護師両者が確認できる体制を整えた。また、在宅の看護師の実践力を保証するために、臨床経験が5年以上の看護職者(看護師、助産師、保健師)を確保した。 ヘルスプロモーションのため、遠隔健康相談の継続が必要と考えられた、BMIが高値の肥満があり、血圧が高値の相談者のデータを看護師間で共有する方法について、事例をもとに検討した。IDにより識別は可能であるが、各データや指導内容の確実な共有方法をマニュアル化する必要性が明らかとなった。在宅で相談を受ける看護師には、特に問診および視診に基づくアセスメント能力が必要である。住民自身による健康管理を促進するために、自己採血等の検査結果および骨密度や筋肉量等の体組成値などを、相談者が年月日も含めて適切に受け止めるための、看護師の効果的な問診および指導内容の妥当性の検証の継続が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初、遠隔健康相談は薬局の相談ブースで行うことを計画していたが、当該薬局の都合により、地方自治体等と新たに連携し、住民が任意に健康チェックを行う場所の確保が必要になった。そのため、遠隔健康相談の運営に必要な整備がやや遅延した。また、当初確保していた在宅相談看護師の確保が一部困難となり、組織体制の整備がやや遅延した。現在は遠隔健康相談ができる体制が整備されている。
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今後の研究の推進方策 |
大学病院等の看護部との連携は継続できているため、研修プログラムの内容の分析は進んでいる。今後は、遠隔健康相談内容の分析と合わせ、在宅看護師に求められる問診および視診に特化したアセスメント能力向上のための具体的な研修プログラムを検討する。
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