研究課題/領域番号 |
15H05070
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
飯島 佐知子 順天堂大学, 医療看護学部, 教授 (80389890)
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研究分担者 |
貝谷 敏子 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (00381327)
大西 麻未 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (10451767)
菅田 勝也 藍野大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20143422)
五十嵐 中 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 特任准教授 (20508147)
福田 敬 国立保健医療科学院, その他部局等, 統括研究官 (40272421)
豊川 智之 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (40345046)
片岡 純 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (70259307)
安川 文朗 横浜市立大学, 国際マネジメント研究科, 教授 (90301845)
渡邉 敦子 藍野大学, 公私立大学の部局等, 助教 (10568398)
宮津 珠恵 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (20638100)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ヘルス・テクノロジー・ア セスメント / 医療経済評価 / 費用効果分析 / 臨床ガイドライン / 看護教育 / 人員配置 / 医療の質 / CADTH |
研究実績の概要 |
28年度の目的は、カナダおよびオランダにおけるの HTA の実施機関を訪問し,担当者にインタビュー調査を行い、医療政策における看護のHTAの位置づけについて明らかにすること、および、看護関連のHTAの文献レビューを継続することであった。 平成28年3月13日より16日日までカナダのアルバータ大学を訪問調査を実施した。対象は、高齢者看護のDonna Wilson博士、在宅看護学Kimberly Fraser博士、ヘルスインフォマティクスのManal Kleib博士、公衆衛生大学院HTA部門の. Devidas Menon博士、アルバータ州保健サービス部門のHTA部長Don Juzwishin博士であった。 結果として、カナダでは看護ケアのHTAは、ヘルスケア提供チームの一員としての看護師の役割に優先順位を付けて政策決定するために、研究として実施されていた。カナダのHTAの実施機関Canadian Agency for Drugs and Technologies in Health(CADTH)では、薬剤、医療機器、手術手技を医療システムでの提供の可否について評価しており、看護サービスは対象に含まれない。診療ガイドラインには経済評価の結果を含めることを義務づけていないが、その診療行為の社会経済的インパクトを示すために、ガイドラインの記述に含まれていることが多い。看護に関わるガイドラインでは、Accreditation Canadaが作成したものには診療部門ごとのガイドラインの中に看護関連の内容が含まれていた。オンタリオ州登録看護師協会では現在50種類のガイドラインが作成されている。ガイドラインの臨床適用の促進については、ベスト・プラクティスを実施している看護師個人を推薦して表彰したり、ガイドラインの導入を3年間行う組織を認定していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
諸外国の看護関連のHTAの取組について,文献検討では、日本、スウェーデン、イギリスについて調査を行った。 また、カナダでは、7人以上の関係者と面談してインタビュー調査を実施できた。看護技術に関する費用効果分析を実施した研究の 一覧について作成し、褥瘡とがんに関わる看護技術の費用効果分析の文献レビューを実施した。 それらの結果について、看護科学学会、看護経済政策研究学会、ISQUA等国際学会で研究発表を行った。
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今後の研究の推進方策 |
1) CINAL, Pub MED, HTA Data Base,などのデータベースを用いて文献 検索を継続する。 2) 転倒予防ケアの評価:入院患者への倫理的配慮として 無作為化の同意が病院から得られない場合は,病棟単位で介入群と対照群を 設定する。あるい は,導入前後比較とする。介入プログラムは,22年度に評価し改訂した転倒リスクアセスメント ツールおよび標準予 防対策を改定して使用する。 3)がん化学療法セルフケア支援プログラムの評価:治療を受ける患者のセルフケア支援プ ログラムのエビデンスについて文献検討 を行い,プログラム内容を精錬する。プログラムは有害 事象に対するセルフケア能力の向上を主眼とする。 4)創傷ケアの評価(貝谷):そこで,糖尿病性下腿潰瘍の予防・発症後の管理 に関してエビデンス検索,及びインターナショナル・コン センサス(Apelqvist,2008)より既に 合意の得られているケア内容を検討し,介入プロトコールを作成する。
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