研究分担者 |
貝谷 敏子 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (00381327)
大西 麻未 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (10451767)
渡邉 敦子 梅花女子大学, 看護保健学部, 講師 (10568398)
五十嵐 中 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 特任准教授 (20508147)
宮津 珠恵 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (20638100)
福田 敬 国立保健医療科学院, その他部局等, 部長 (40272421)
豊川 智之 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (40345046)
片岡 純 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (70259307)
|
研究実績の概要 |
目的:看護技術の費用効果について明らかにするために看護に関するHTA評価を行った研究について系統的なレビューを行った。 方法:Pubmed, Web of Sience, CINAHL, ProQuest, EMBASE, 医学中央雑誌を用いて2017年5月15日に検索を行った。検索語はMeSHtermを用いた。包含基準は、1997から2016年に出版された論文、介入に看護職によるケアを含むこと、臨床アウトカムと費用を測定していることとした。除外基準は、介入が薬物療法や医学処置のみで看護職が関与しないもの、英語、日本語以外の言語のものとした。3209件が検索され、8名の研究者が2人1組でタイトルと抄録によるスクリーニングを実施した。 結果:がん看護65件、褥瘡ケア128件、転倒予防47件、看護管理93件、その他(母性、精神、慢性看護)242件が抽出された。本文を収集し、各テーマについて批判的吟味を行なった。転倒予防については9論文が抽出された。転倒をアウトカムとした6論文の場所は、在宅が4件、病院が1件、Nursing homeが1件であった。介入は、居住空間の評価改善が2件、エクササイズが1件、多面的アプローチが2件、スタッフ研修が1件であった。ICERは1転倒を避けるための費用は、£3118が高額で、追加費用が0未満という結果もみられた。1QALYを獲得するための費用(9293ユーロ)を報告した論文もみられた。転倒による骨折をアウトカムとした3論文の場所はNursing homeであった。介入は、Hip Protectorが2件、多面的アプローチが1件であった。ICERは1転倒による骨折を避けるための費用として、$7481が高額で$1234が最も低かった。多面的アプローチを評価に含め、多様なアウトカム指標を用いたHTA評価によって看護の費用効果の高さを明らかにしていた。
|