研究成果の概要 |
本研究では,多胎児の身体発育過程を縦断的に調査し,発育過程の特徴と長期予後(体格等)を国際共同研究から明らかにすることを目的とした。本研究結果から,出生時の体格は,遺伝と環境双方の影響を受けており,双生児研究法を用いた分析では,出生体重や出生身長の遺伝要因による影響は小さく,大部分が環境要因(母胎環境)の影響を受けていることが判明した。環境要因の1つとして,親の学歴が子どもの身長の発育に影響していることが明らかとなった。出生時の体格は,幼少期から思春期以降のBMIにも影響し,出生体重が1kg増加すれば,BMIが0.9 kg/m2増加することも示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,多胎児の発育過程の特徴を国際共同研究から明らかにすることを目的とした。出生時の体格は,遺伝と環境双方の影響を受けており,双生児研究法を用いた分析では,出生体重や出生身長の遺伝要因による影響は小さく,大部分が環境要因(母胎)の影響を受けていることが判明した。環境要因の1つとして,親の学歴が子どもの身長の発育に影響していることも明らかとなった。このような出生時の体格は、幼少期から思春期以降のBMIにも影響し,出生体重が1kg増加すれば,BMIが0.9 kg/m2増加することも示された。これらの結果から,妊娠期からの母胎環境は子どもの思春期以降の体格にも影響する重要な要因であると言える。
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