研究課題
研究目的:2017年度の研究目的は、2015~2016年度に実施した保健師基礎教育機関への質問紙調査および自治体の保健師へのインタビュー調査に基づき作成した保健師基礎教育並びに保健師現任教育における放射線教育プログラムを保健師基礎教育機関で実施・評価することであり、2カ所の保健師基礎教育機関(A,B)で放射線教育プログラムを実施し、アウトカム評価、プロセス評価、および意見・感想に関する質問紙調査を行った。A:保健師国家試験受験資格取得コースを選択した学部生16名に対して、講義、事例検討とロールプレイングを実施した。教育目標到達度は、すべて4.5ポイント以上(1-5の範囲)で、プロセス評価はプログラムの時間に関する評価は3.1だったが、その他の評価は4.5以上であった。学生は、放射線知識の重要性と保健師の支援のあり方を学んでいた。B:保健師国家試験受験資格取得コースがある大学院の公衆衛生看護学専攻の大学院生8名に対して、演習(放射線測定)、講義、事例検討とロールプレイングを実施した。教育目標到達度は、「住民への対応の理解」や「今後の実施可能性」については4.0ポイントを下回ったが、他は4.0ポイントを超えていた。プロセス評価は、プログラムの時間(3.1)以外は、4.0ポイント以上であり、対象や保健師の役割について理解が深まっていた。AおよびB保健師基礎教育機関での放射線教育プログラムの実施・評価に基づいて、放射線教育プログラムを修正した。
3: やや遅れている
4年間の研究計画調書および2017年度科研費交付申請書に記載した研究目的を実施した。しかし、教育機関でのプログラム実施・評価が、研究倫理審査の遅れ、および教育機関の都合により年度末(2月)にずれ込んだ。教育機関での実施後に自治体の現任教育でのプログラム実施・評価を計画していたため、2017年度は現任教育でのプログラム実施・評価ができなかった。
2018年度は、2017年度に実施できなかった自治体の現任教育における保健師に対する放射線教育プログラムの実施・評価を実施する。また、基礎教育機関での保健師学生に対するプログラムの評価結果、および自治体の現任教育での保健師に対するプログラムの評価結果に基づき、放射線教育プログラムを修正し、完成させる。放射線教育プログラムを周知するためのツール等の作成を行う。
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