研究課題/領域番号 |
15H05110
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研究機関 | 福岡女学院看護大学 |
研究代表者 |
松尾 和枝 福岡女学院看護大学, 看護学部, 教授 (90190404)
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研究分担者 |
光安 梢 福岡女学院看護大学, 看護学部, 助教 (50412771)
山田 小織 福岡女学院看護大学, 看護学部, 准教授 (60369080)
緒方 智美 福岡女学院看護大学, 看護学部, 助教 (60747103)
酒井 康江 福岡女学院看護大学, 看護学部, 准教授 (80369090)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 生活習慣病予防 / 学童期 / 保健学習 / peak bone mass / 健康管理支援システム |
研究実績の概要 |
研究計画に基づいて、4年目の研究を計画通り遂行した。研究成果は、実績活動報告を日本公衆衛生看護学会に、文献レビューを日本学校保健学会に報告した。 研究計画の遂行状況は、例年通り、全学年を対象にした骨密度測定と冬の測定前の1週間の生活習慣調査、骨密度測定後の骨の健康に関する保健学習、測定結果と生活習慣調査の結果を個別にfeed backするための出力表の作成を実施した。骨密度測定は、2017年より夏季の測定も実施し、2018年も継続実施した。2017年度の夏、冬季と比較して著しく値が低かったことを踏まえて、2018年度の夏季休暇前には、保護者と児童に昨年の実績を紹介し、夏季の生活や健康の管理についての啓発活動を実施した。研究開始時より継続的に重点的介入を行っている学年の4年生に対しては、保健学習を行った。内容は、発達段階と健康や生活課題を踏まえ、「間食のとり方」について、保護者の集まる学習参観の日に実施した。授業に先駆け、活動量計を装着して、2分間の自分の消費カロリーについて調べ学習をした。授業日には、実際の菓子の摂取状況を踏まえた人気の菓子についてカロリーの調べ学習をした。体験を通して、摂取するのは容易だが、消費することの難しいカロリーについて学ぶ機会になった。児童の関心は高く、帰宅後、親子でも間食について、話し合ったことが保護者より担任に報告されていた。 研究成果は、2018年11月日本学校保健学会(大分県)で、「学童期における効果的な生活習慣病予防教育の支援に関する文献検討」について、 2019年1月第7回日本公衆衛生看護学会(山口県)では、「児童のPeak Bone Massの獲得に向けた介入研究(3年間の実績)」のテーマで報告した。 以上の活動実績を踏まえて、2019年度の最終年度は、教員や保護者を対象にした研究の成果や児童に対する介入の効果を検証する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ当初の研究計画通りに研究が進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度に当たるため、5年間の介入による効果を検証することを目的として研究活動を行う。児童については、骨密度や生活習慣に対する意識・知識・行動の変化について、介入前後で比較する。保護者には、5年間の児童の骨の健康増進事業についての関心・今後の期待を明らかにする。また、本研究に関わった養護教諭や教職員、市職員に対しても調査を行い、成長発達期にpeak bone massを獲得するための学習活動を行政と小学校と大学が共同して実施することについての意見を聴取し、本研究の評価と課題を明らかにする。さらに、5年間、改良を重ねてきた身体測定結果や生活習慣調査結果の出力表のシステムについて、入力負担が少なく、児童の教育効果の高い出力表の完成を目指す。また、5年間、各学年の発達段階や学習指導要領をもとに検討してきた保健学習の内容について評価を行う。 これらの研究実績と各種調査結果をもとに、行政と小学校と大学と保護者・児童が共同して、無理なく継続できる学童期のpeak bone massの獲得を通した生活習慣病予防のための健康増進事業の在り方について考察する。
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