研究課題
不確実性を持つ将来気候変動に伴う洪水リスクの影響を明らかにするため、気候変動及び社会経済シナリオによるアジア諸国の氾濫原、特に途上国の主要大河川を対象に、洪水リスクの時空間変化を予測するモデルを開発し、水害適応策の立案を支援することを主な目的とする。そのために、氾濫が広域に及ぶバングラデシュ河川について、地理情報システム(GIS)環境かつ時系列衛星観測データを用いて広域的な洪水氾濫マッピング及び予測のアルゴリズム開発を行う。また、地上水文観測データが不十分な地域での洪水氾濫域の抽出精度を向上しつつ、迅速に洪水氾濫リスクマップを作成することで気候変動及び社会経済シナリオを考慮した洪水予測の実用化へ寄与する。平成30年度は、1)緊急観測洪水速報図の作成及び準リアルタイム洪水リスク予測のプロトタイプ試作:バングラデシュ水開発局の洪水予・警報センターの河川情報(水位データ)とスマートな現地調査をもとに、 洪水発生時の緊急対応洪水速報マップを作成した。また、複数衛星観測データ(MODIS、ALOS-2、Sentinel-1など)を用いてウェーブレットデータ融合による広域洪水氾濫抽出アルゴリズムを開発し、非線形水位予測シナリオに沿って正確かつ迅速な洪水リスク予測の高度化を実証・準リアルタイムのプロトタイプ(被害者・被害額)を試作した。2)第3回国際ワークショップ共催: ICHARM-BWDB-東京大学-JICA間の持続的な協力研究を強化し、洪水対策の実務レベルの研究成果と利活用の推進について議論した。また、バングラデシュが推進している自動水位観測システムの巨大プロジェクトに協力し、洪水リスクを予測可能な「低費用自動水位計測システム」のプロトタイプ(ダッカ周辺)を試作した。そして、NASA-JPL、LISTと国際会議・ 学会でのセッション・参加型ワークショップ等を共催し、積極的に新たな国際共同研究ネットワークを拡大させた。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 8件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 4件、 招待講演 3件) 図書 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
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