研究課題/領域番号 |
15H05142
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山田 肖子 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (90377143)
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研究分担者 |
高橋 基樹 神戸大学, 国際協力研究科, 教授 (30273808)
吉田 和浩 広島大学, 教育開発国際協力研究センター, 教授 (70432672)
福西 隆弘 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター, アフリカ研究グループ長 (80450526)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 産業人材育成 / アフリカ / 雇用と訓練 / 技能アセスメント / 労働統計 |
研究実績の概要 |
平成27年度は、エチオピア及びガーナにて現地調査を行い、現地研究協力者とともに、(1)教育省、雇用・労働省、産業省等、産業人材育成に関わる省庁及び、当該分野に関与している諸機関(産業界、教育訓練機関を含む)の調整を行っている機関(ガーナのCOTVET: Council on Technical and Vocational Education and Training、エチオピアのTVET Agencyにおいて、制度設計、政策の課題、妥当性等を検証するため、関係者への聞き取り及び報告書や文書の分析を行った。また、既に入手していた両国の各国の労働統計・国勢調査のデータを基に、教育、労働、居住、家計の関係について統計分析を行い、複数の論文のために分析作業が進行中である。 エチオピアにおいては、縫製産業で働く若手労働者の技能アセスメントと雇用主及び職業技術訓練課程の教員へのアンケート調査を行った。この調査に基づく分析は、現在進行中で、訓練と雇用の間で、労働者に期待する技能のミスマッチが起きている分野が明確に特定でき、また、労働者の技能と彼らの訓練経験や社会経済的背景が明らかになった。この分析に基づき、エチオピア政府産業省、教育省等に対する成果報告を28年度中に実施予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初計画では、初年度は、産業人材育成にかかる諸機関での聞き取りや報告書等の文書分析を中心に行う予定であったが、過去に行っていた準備の成果もあり、既存統計の分析もかなり進められたほか、エチオピアでは、実際に技能アセスメントと質問票調査により、独自のデータ収集を行い、更にその初期段階の分析も行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
第2年度に当たる平成28年度は、エチオピアでの技能アセスメント調査と既存統計の分析結果を、当該国政府関係者や縫製業の工場関係者、職業技術教育訓練機関の教員等に対して発表するワークショップを予定している。また、更に、27年度にはあまり焦点を当てられなかった職業技術教育訓練機関の学生やカリキュラムに関する詳細な調査を行う予定である。 ガーナに関しては、既に進めている徒弟調査や統計データ分析を基に、エチオピアの事例で開発した技能アセスメント・モジュールを現地で展開することを検討する。 他の2か国と比べ、手が回りきっていない南アフリカについても、まずは政策分析から順次行うこととする。
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