研究課題/領域番号 |
15H05149
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 |
研究代表者 |
関 紀子 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, アソシエイトフェロー (70510220)
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研究分担者 |
富田 淳 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 課長 (20227622)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 美術史 / 写真史 / 建築史 |
研究実績の概要 |
明治26年(1893)に岡倉天心・早崎コウ吉によって行われた中国調査と、明治42年(1909)に塚本靖によって行われた中国調査について、『岡倉天心日記』と塚本靖著『続清国内地旅行談』の記載から調査行程を検証し、足跡を辿りながら実地調査を行った。調査は3回実施し、趙州から保定までの行程と、北京から太原までの行程について、該当調査で撮影された写真資料の撮影地を特定し、現状との比較を行なった。また、写真が撮影されていない調査地についても調査記録に記載されている史跡については可能な限り確認を行なった。 ①大同から北京までの行程を調査(平成27年6月21日~6月25日)大同:平城故城城壁・後魏永固陵遺跡、天鎮県:慈雲寺、懐安県:昭化寺、張家口:大境門長城・張家口堡、北京:居庸関・八達嶺・明十三陵 ②大同から太原・文水・交城・平遥までの行程を調査(平成27年9月14日~9月22日)太原:崇禅寺・双塔寺(永祚寺)・寿寧寺・恵明寺・華塔寺・晋祠・天龍山石窟、文水県:寿寧寺、交城県:天寧寺・永寧寺・離相寺、平遥県:清虚観・双林寺・鎮国寺・慈相寺、代県:雁門関、朔州市:仏宮寺、渾源県:懸空寺、大同:雲岡石窟・華厳寺・善化寺 ③趙州から保定までの行程を調査(平成27年11月12日~11月19日)正定県:隆興寺・天寧寺・広恵寺・臨済寺・開元寺・崇因寺・大唐清河郡王紀功載政之頌碑・南城門・コ沱河、趙州:柏林寺・安済橋・陀羅尼経幢・永通橋、定州:開元寺(料敵塔)・漢中山王墓、行唐県:封崇寺、曲陽県:北嶽廟・修徳塔・文昌塔、保定府:蓮池書院・大慈閣
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実地調査については、河北省邯鄲付近及び銅雀台を除いて、年度計画をしていた全ての調査地を調査し、写真資料が撮影された撮影地を確認し、現状との比較を行なった。また、該当調査に関連して、同地を踏査した伊東忠太及び関野貞の調査との比較も行なった。 また、調査で得られた成果を東京国立博物館所蔵写真資料データベースのデータに(http://dbs.tnm.jp/db/kaken/oldphotos.html)に反映することができた。
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今後の研究の推進方策 |
実地調査については昨年度調査できなかった河北省邯鄲付近及び銅雀台を含め、年度計画で予定している調査地の調査を行う。 また、平成28年7月26日~9月4日に東京国立博物館平成館企画展示室で開催する特集「清国踏査游記―関野貞・塚本靖が撮影した史跡写真」の展示で研究で得られた成果を公開する。
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