研究課題
平成30年度は海外調査を2件、国内調査を1件実施した。海外調査は昨年度実施の台湾故宮博物院の文献の追加調査である。故宮本十二月朋友帖の再調査であった。継ぎ目の状況を実見によって詳細に確認し、残存文字の確認を行った。これは昨年同様閲覧調査の時期と時間制限があるためである(5月18日)。昨年度実施したイギリスの文献調査を継続して行った。本年度も昨年度と同じく大英図書館のStein文献の調査を実施した。今年度は昨年度修復作業の関係で調査できなかった文献と未見の文献を中心に翻刻との異同を確認した(2月13日~17日)。国内調査については、引き続き台東区立書道博物館の展示に合わせての実見調査となった。制約の多い中での調査であったが、写真版との照合ができたことは成果である。その他、8月に奈良女子大学大和・紀伊半島聖地学・古代学研究センターとの共催でシンポジウムと研究発表会(仮名文字―万葉仮名と平仮名―)を開催し、その成果を報告書として発行した。また、一昨年の8月に京都大学を会場とした3科研(本科研・仮名の成立と展開:代表・長谷川千秋・上代日本語の語彙体系と意義記述の方法の再構築:代表・乾善彦)の合同開催の集中シンポジウム(万葉仮名と平仮名―その連続と不連続―)の成果を『万葉仮名と平仮名―その連続・不連続―』として発行した。研究会を3回開催し、注釈原稿の吟味を行った。全体の半数についての検討を終えているものの、なお検討が必要であり用例調査の必要性が求められる部分が残り、担当者を増員して検討を継続することとなった。注釈原稿についてはPDFで一部関係者のみの部分公開として情報提供と研究課題の成果の公開とした。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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