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2017 年度 実績報告書

言語・文化調査に基づくタイ文化圏の少数民族の歴史の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15H05154
研究機関東京外国語大学

研究代表者

新谷 忠彦  東京外国語大学, その他部局等, 名誉教授 (90114800)

研究分担者 山田 敦士  日本医療大学, 保健医療学部, 准教授 (20609094)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードカレン語 / カヤン語 / ラワン語 / そり舌音 / ワ語 / プラン語 / モン・クメール語
研究実績の概要

今年度の実地調査は代表者の新谷が5月~6月にタイ国のチェンマイで、シャン語の文献に現れた山地民に関する記述を調査し、チェンダーオではラワン系言語の調査を行った。また、7月~8月にはタイ国のチェンマイ及びメーホーンソーンでカレン系言語の調査を行った。更に、平成30年2月~3月にかけてミャンマーのカヤー州でカヤン系言語の調査を行い、6種類の未知の言語を発見し、そのすべてについて語彙資料の収集に成功した。この調査で、カレン系言語の中でそり舌音の存在が世界で初めて確認された。
分担者の山田は8月にタイ国チェンマイ及びチェンラーイにおいてワ族及びプラン族に関する民族言語学的資料の収集と分析を行った。また、12月から平成30年1月にかけて、中国シプソンパンナーでプラン語の文法調査を行うとともに、同州内でのモン・クメール系未解明民族についての情報収集を行った。更に、平成30年3月にはタイ国チェンラーイにてワ語の音声データの確認作業及びプラン語の文法調査を行った。
以上の実地調査により、従来空白地帯となっていたシャン州南部からカヤー州にかけて分布しているカヤン系言語に関する実態が少しずつ明らかになってきた。従来、首に大きな輪を付けた人のグループをパダウン族と呼び、その言語は一つしかないものと考えられていたが、これが間違いであることがはっきりした。言語的に見た場合、首に大きな輪を付けているかどうかは言語を区分する基準にはならないし、首に輪を付けているグループの間でも少なくとも2種類の言語が存在する。
ワ系言語のうち、プラン語についてその分布とバリエーションの全体像が少しずつ明らかになってきた。また、ワ系言語には、語順や情報構造など統語論から語用論の領域にかけての内部差異が確認され、オーストロアジア語族の通時的変化という観点から大変興味深い情報が得られた。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 図書 (6件)

  • [雑誌論文] パラウク・ワ語の二つの名詞化標識2018

    • 著者名/発表者名
      山田敦士
    • 雑誌名

      北海道言語文化研究

      巻: 16 ページ: 87-97

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] パラウク・ワ語における漢語借用語2017

    • 著者名/発表者名
      山田敦士
    • 雑誌名

      饕餮

      巻: 25 ページ: 62-71

  • [図書] Linguistic Survey of Tay Cultural Area No.113 The Khwingsang Language2018

    • 著者名/発表者名
      SHINTANI Tadahiko L.A.
    • 総ページ数
      xxiii+267
    • 出版者
      Research Institute for Languages and Cultures of Asia and Africa
    • ISBN
      978-4-86337-260-3
  • [図書] Linguistic Survey of Tay Cultural Area No.114 The Khrangkhu Language2018

    • 著者名/発表者名
      SHINTANI Tadahiko L.A.
    • 総ページ数
      xxiii+267
    • 出版者
      Research Institute for Languages and Cultures of Asia and Africa
    • ISBN
      978-4-86337-261-0
  • [図書] Linguistic Survey of Tay Cultural Area No.115 The Yingtalay Language2018

    • 著者名/発表者名
      SHINTANI Tadahiko L.A.
    • 総ページ数
      xxiii+267
    • 出版者
      Research Institute for Languages and Cultures of Asia and Africa
    • ISBN
      978-4-86337-262-7
  • [図書] Linguistic Survey of Tay Cultural Area No.116 The Thaidai Language2018

    • 著者名/発表者名
      SHINTANI Tadahiko L.A.
    • 総ページ数
      xxiii+268
    • 出版者
      Research Institute for Languages and Cultures of Asia and Africa
    • ISBN
      978-4-86337-263-4
  • [図書] Linguistic Survey of Tay Cultural Area No.111 The Gokhu Language2017

    • 著者名/発表者名
      SHINTANI Tadahiko L.A.
    • 総ページ数
      xxii+267
    • 出版者
      Research Institute for Languages and Cultures of Asia and Africa
    • ISBN
      978-4-86337-247-4
  • [図書] Linguistic Survey of Tay Cultural Area No.112 The Blimaw Language2017

    • 著者名/発表者名
      SHINTANI Tadahiko L.A.
    • 総ページ数
      xxiii+267
    • 出版者
      Research Institute for Languages and Cultures of Asia and Africa
    • ISBN
      978-4-86337-248-1

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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