研究課題
基盤研究(B)
本研究は、従来調査研究が不十分であったサッカラ遺跡の新王国時代の墓地の調査を試み、埋葬習慣、文化史、政治史を解明することを目的とした。調査は、過去の遺跡地図の検討、衛星画像の解析、考古学的踏査、三次元地形測量、物理探査などを駆使して実施した。その結果、北サッカラのテティ王のピラミッドの北西部に約10万㎡の規模の広大な新王国時代の墓地を世界で初めて発見することに成功した。また、同地区の東側に位置する斜面においても踏査、測量、探査を実施した後、有望地点にて試掘調査を行った。その結果、従来同地区では検出されていなかった第18王朝の埋葬関連遺物が大量に出土し、付近に新王国時代の墓が存在する確信を得た。
考古学