研究課題/領域番号 |
15H05167
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所 |
研究代表者 |
加藤 真二 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 企画調整部, 室長 (20261125)
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研究協力者 |
内田 和典
大貫 静夫
小畑 弘己
鹿又 喜隆
上條 信彦
國木田 大
国武 貞克
芝 康次郎
高倉 純
長沼 正樹
澤浦 亮平
澤田 純明
李 占揚
趙 清坡
王 幼平
杜 水生
侯 亜梅
関 イン
李 浩
岳 健平
王 小慶
謝 飛
梅 恵傑
趙 海龍
劉 連強
王 法崗
鄭 同修
孫 波
李 有騫
李 ガン
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 早期土器 / 中国北半部 / 旧石器・新石器過渡期 / LGM / ヤンガードリアス / 霊井遺跡 / 残留デンプン粒 / AMS分析 |
研究成果の概要 |
霊井遺跡第5層出土品を分析、細石刃期(ca.13.5calka)と早期土器期(ca.9.8calka)の様相を明らかにし、華北東部での旧石器-新石器移行期の様相を具体的に示した。細石刃期は、LGM以来の細石刃石器群を利用した狩猟―動物資源利用に重きをおいた生活様式だった。後氷期にあたる早期土器期では、極小型の細石刃を利用し、土器、磨盤・磨棒が出現・普及する。分析によれば、土器の主な対象は、C3植物と陸上動物であり、磨盤・磨棒は、ガマ属、エノコログサもしくはヒエ属、ナラ類、キツネガヤなどのイネ科やタデ科、マメ科、キカラスウリなどの種子・堅果の脱穀・粉化に用いられたものであった。
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自由記述の分野 |
先史学・考古学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
河南省許昌にある霊井遺跡第5層出土の遺物を分析し、ここから出土した土器が約9800年前の華北での土器出現期のものであることを確認した。華北では、約13000年前に、北方系細石刃石器群とともに土器が出現し、約10000年前に普及することが判明した。霊井を含め、華北では土器に磨盤・磨棒がともない、そこからは、雑穀やドングリなどの残留デンプン粒が検出されることから、これらの植物資源との関連で土器が出現したことも推定できる。こうした分析をかさねることにより、日本列島を含めた東アジアにおける土器の出現の様相、意義を詳細に提示することができるようになる。
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