研究課題/領域番号 |
15H05188
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
上野 加代子 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 教授 (50213377)
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研究分担者 |
大西 美智恵 香川大学, 医学部, 教授 (30223895)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 国際退職移動 / 活動理論 / 国内退職移動 |
研究実績の概要 |
国民健康保険の海外での使用制限により、高齢の海外移動退職者が日本に帰国しはじめており、そのひとたちのなかには、日本で子ども居住地近く、あるいは温暖な地域への移動を念頭におくパターンが顕著に認められるので、高齢者の国内移動も調査も補足的に沖縄、北九州等で実施した。この高齢者の海外移動と国内移動については、2017年6月に実施された第15回福祉社会学会大会(会場:日本社会事業大学)でテーマセッション「退職移動-健康、介護、そして労働をめぐって-」を立て、 本科研のメンバー(上野加代子、大西美智恵)、そして研究協力者の辻京子の3名で3つの研究報告を行った。また、2017年12月にはチェンマイで、現地の複数の邦人退職者団体、日本領事館などを共同で『高齢者相互の助け合い』(チェンマイ・オーキッドホテル)を開催し、大西がこれまでの質問票によるチェンマイでの退職者調査結果を発表した。そして、後者の国内での高齢者の移動については、地域環境保健福祉学会の学会誌『地域環境保健福祉研究』に「中高齢者の山間地域への移住における課題ーー島根県隠岐郡西ノ島町を事例に」を投稿し掲載されている。 なお、北タイでの日本人高齢者団体と介護の提供という点で連携しているタイのNGO「高齢者発展財団(FOPDEV)」を訪ね、高齢者のケアを担うボランティア事業であるホーム・ケアプロジェクトについて NGO側と利用者に聞き取った調査をした。その結果の一部は、「タイのホーム・ケアプロジェクトで養成されたボランティアの活動」としてまとめた(『訪問看護と介護』6月号、医学書院、印刷中)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
海外ジャーナルでの査読原稿の執筆・投稿を2017年度に実施する予定であったが、2018年度にずれこんでいる。データはほぼそろっているが、理論枠組を洗練させるために、関連文献と先行研究の精査が遅れたためである。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は最終調査としてフィリピン、タイ、マレーシアの邦人が多い退職移動地で本科研、最後の補足的調査を実施する計画である。同時に、海外ジャーナルへの投稿、昨年同様、国内学会誌への投稿を行う。
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