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2019 年度 実績報告書

周極域森林生態系において蘚苔地衣類が炭素窒素循環に果たす役割と地域間差の評価

研究課題

研究課題/領域番号 15H05238
研究機関国立研究開発法人森林研究・整備機構

研究代表者

森下 智陽  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90391185)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワードコケ / 地衣 / アラスカ / クロトウヒ / モノテルペン
研究実績の概要

周極域亜寒帯林におけるコケおよび地衣類による炭素・窒素蓄積に対する温暖化影響を明らかにするために、アメリカ合衆国アラスカ州フェアバンクス市近郊のアラスカ大学フェアバンクス校所有の約100年生のクロトウヒ林において、林床のコケおよび地衣類の分布状況が異なる斜面上部、中部、下部で、林床からの二酸化炭素放出量、有機物層中の温度、水分率、主要なコケおよび地衣類直下のモノテルペン濃度を季節毎に測定した。どの地点でも温度が高いほど二酸化炭素放出量は増加し、夏に大きくなる季節変化を示した。しかしながら、二酸化炭素放出量の地点間差については、温度や水分率で説明することはできなかった。一方、有機物の分解速度を低下させることが知られているモノテルペン濃度についてみると、コケ類の被覆率が高く、二酸化炭素放出量が小さい斜面上部で高く、逆に、地衣類の被覆率が高く、二酸化炭素放出量が大きい斜面下部で低くなっており、コケおよび地衣類の被覆状況によって、モノテルペン濃度に違いが生じていることが明らかになった。これらのことは、温暖化は土壌からの二酸化炭素放出量を増加させるが、コケおよび地衣類の被覆状況の違いが、炭素・窒素蓄積過程の地点間差に大きく寄与する可能性を示している。今後の課題には、コケや地衣によるモノテルペンの生成速度、そして、どのようなモノテルペンが実際に炭素・窒素蓄積過程に影響をおよぼしているかを室内培養実験等により定量的に明らかにすることが挙げられる。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [国際共同研究] アラスカ大学フェアバンクス校(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      アラスカ大学フェアバンクス校
  • [雑誌論文] Spatiotemporal variations of below-ground monoterpene concentrations in an upland black spruce stand in interior Alaska2019

    • 著者名/発表者名
      Tomoaki Morishita, Takafumi Miyama, Kyotaro Noguchi, Yojiro Matsuura, Yongwon Kim
    • 雑誌名

      Polar Science

      巻: 21 ページ: 158-164

    • DOI

      10.1016/j.polar.2019.02.002

    • 査読あり / 国際共著

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公開日: 2021-01-27  

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