研究実績の概要 |
インドグジャラート州の少数民族の森林縁地に位置する農村において、薬用植物を自己農地の未利用部分および住居周辺において栽培するという新技術の受容に関する農家の社会経済的条件、その新技術がもたらす経済効果の分析、薬用植物の栽培に適した地上部・土壌環境の解明、などの結果をまとめて、博士課程学生1名が2019年5月に博士論文を提出して同7月に学位を授与された。 さらに、薬用植物の栽培をすでに実施している農家の中にもその取り組みの規模や積極性に差があることに着目して、それに影響を与えている農家側の緒条件の解析を行い、開発に関する国際学会において「Determinants of rates of adoption for medicinal plant cultivation for alternative income generation: Case study of Vasava tribals in Gujarat, India」という題で学会発表を行った。 また7-9月にインド・グジャラート州都のアーメダバードにおいて、現地側共同研究者であるグジャラート大学のランシー教授および植物分類研究者らとミーティングを開き研究のまとめについて打ち合わせを行った。 成果の発表として、同大学において本科学研究費補助金事業を中心とした民族植物学および共同科学技術研究に関する2つの招待講演「Lessons from Ethnobotany that led to research in development economics」「Collaborative research in development: How to build your network and connections for better research」を行い、主に学生を中心とした40名の参加者があった。さらに在日インド大使館で開催された日印科学技術パートナーシップにおいて薬用植物研究に関する招待講演「Medicinal plant research: possible collaborations for S&T partnership initiatives between India-Japan」を行い情報発信に努めた。
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