研究課題/領域番号 |
15H05256
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
山本 晴彦 山口大学, 農学部, 教授 (40263800)
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研究分担者 |
王 秀峰 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (30301873)
高山 成 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (40403373)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 中国東北部 / 稲作 / 水稲 / 冷害 / リスク / 気候変動 / イネ |
研究実績の概要 |
「満州気象資料のデータベース」を基礎とし、日中研究者で協議し三江平原を含む東北三省の主要な水稲栽培地帯を選定する。近傍の気象台については、「満洲気象表・満洲気象月報・満洲気象略表(1943年3月以降は中国気象局、三省気象局に発掘依頼)」の日気温・雨量・日照時間等を平成26年度科学研究費補助金(研究成果公開促進費)採択のデータベース科研(研究代表者がデータベース作成委員長に就任)で入力を進めており、データセットが構築された段階で1949年以降の日気象データ(中国気象台所有)と統合して、1904年から最長で100年気象データセットを、一部分の都市について構築した。黒龍江省の三江平原を対象に、JICAのODA援助により実施された水稲冷害・水利試験場、附属施設、農場でヒアリング調査、水稲資料の収集を実施し、JICA施設の現状、黒龍江省における水稲生産の現状を把握した。また、平成28年度に日本製の最新の気象・水文観測システム(気温、日射量、風向風速、水温等)を実証水田への設置を目指して、国内で気象を選定し購入した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に記載した「東北三省の水稲栽培地帯における日気象データセットの構築」、「黒龍江省三江平原における気象・水文観測に基づく冷害発生リスクの予測」をおおむね達成していることから、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度に構築した「日気象データセット」を用いて、東北三省の水稲生育期間である5月から9月までの5ヶ月間の気象環境(気温・降水量・日照時間等)について、最長100年の長期データに基づいて、主要な水稲栽培地帯を対象に気候変動解析を行う。また、緯度が同様の北日本の旭川、青森、仙台等と、気象庁データベースを用いて大陸性気候区(中国東北三省)と海洋性気候区(北日本)との地理的比較も行う。平成27年度に購入した日本製の最新の気象・水文観測システム(気温、日射量、風向風速、水温等)を実証水田への設置を進めると伴に、日中共同により冷害発生リスク予測モデルを構築する。
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