研究課題
本研究は、アジア・アフリカで発生が続く高病原性鳥インフルエンザおよびニューカッスル病を対象として、現地研究者と協力・連携して疫学調査研究を行うことを目的とする。ベトナム、エジプト、キルギスの研究者と協力し、各国の家禽飼養地域および野鳥生息地域において検体を収集し、それらからウイルスを分離し、遺伝子解析および抗原性解析を実施した。ベトナムの家禽から分離されたH5亜型高病原性鳥インフルエンザウイルスおよびニューカッスル病ウイルスについて、次世代シーケンス解析により全遺伝子配列を明らかにし、分子疫学的にウイルスの進化について考察した。また、キルギスおよびエジプトでは、ワクチン接種によるニューカッスル病予防が行われている農場で同疾病の発生があったとの報告を受け、複数の発生農場の検体を日本へ移送した。それらからニューカッスル病ウイルスを分離し、遺伝子および抗原性について精査した。次世代シーケンス解析の結果より、いずれの分離ウイルスも遺伝子型Ⅶに属する強毒型ウイルスであることが明らかとなった。エジプト検体の一部には、異なる遺伝子型に属するウイルスも共存していたため、ウイルスのクローニングを行い、各ウイルスの性状について詳細な解析を行っている。さらに、エジプト由来の一部検体では、他のウイルスとの共感染が確認されたため、詳細な解析を進めている。キルギス分離ウイルスは、同国で以前に報告されたウイルスとは遺伝的に明らかに異なることから、由来の異なるウイルスが同国へ侵入していることを明らかにした。各ウイルスのHAおよびF遺伝子の解析結果をもとに、ウイルス表面タンパク質のエピトープにおける変異について解析を進めた。さらに、分離ウイルスに対するモノクローナル抗体を作製し、国内外の各種ウイルスに対する反応性の検証を進めた。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Virus Genes
巻: 未定 ページ: 未定
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