研究課題
1.学術調査ミャンマーでサラシア、中国南部で骨砕補の資源調査を行った。2.多様性解析(1)骨砕補:Drynaria fortunei (Drf)とPseudodrynaria coronansの根茎のみnaringinを含有し、またDrfの同定に5,7-dihydroxychromone-7-O-neohesperidosideの検出が有用であることを見出した。中国南部及び台湾産市場品はDavallia formosana基原であることがtrnH-psbA IGS配列から判明した。(2)防風:モンゴル産Saposhnikovia divaricataの根に17種のクロメン類と13種のクマリン類を同定・推定し、LCMSデータの多変量解析からモンゴル産は中国産に比し4'-O-glucosyl-5-O-methylvisaminolの相対含量が高く、根の下部で高いことが示唆された。(3)サラシア:ミャンマーにはSalacia chinensisと、S. oblongaに類似するがITS配列が異なる別種が存在することを確認した。茎にsalacinol、kotalanol等が検出された。3.薬理作用(1)抗認知症作用:骨砕補熱水抽出エキスを経口投与した後脳内に移行し神経細胞を活性化する化合物として同定したnaringeninの直接結合分子をDARTS法により解析し、CRMP2を同定した。結合によりCRMP2の脱リン酸化が亢進し、軸索伸長が進むことを見出した。同様に、エゾウコギ葉温湯浸漬エキスの経口投与後に脳内へ移行する活性化合物としてciwujianoside C3他2成分を同定し、これらが直接結合する候補分子を得た。(2)抗アロディニア作用:車前子の抗がん薬誘発末梢神経障害改善作用成分として、aucubin以外にpedicularis-lactoneを見出した。エキスの経口投与後の血漿中成分としてaucubin等を見出した。(3) 抗腫瘍作用:山椒成分のγ-sanshoolに強い抗腫瘍活性を見出した。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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http://www.inm.u-toyama.ac.jp/pharmacognosy/index-j.html
http://www.inm.u-toyama.ac.jp/jp/departments/01_pharmacognosy.html