研究課題
ヒト初期発生の研究は、研究材料となるヒト胚子標本の新規取得が極めて困難なことから、現有する胚子コレクションの維持および活用が重要な課題である。Blechschmidt Collection(ドイツ、ゲッティンゲン大学)はヒト胚子世界3大コレクションの1つであるが、予算が十分でなく活用がなされていない。今回、Blechschmidt Collectionの恒久的な保持と将来的な研究利用をめざして、現地に所蔵される組織切片データおよび三次元立体モデルのデジタル化を行う。デジタル化した情報は応募者らが実際に研究に用いて、既存のデータを補完することでヒト初期発生の詳細な時間軸の解明に寄与する。また、画像データを体系的にデータベース化し研究利用や教育、社会活動に提供しやすい形にすることで、全人類の共有財産となる本研究課題の意義は大きい。2015年6月12日から24日、12月7日から20日の2回延べ4週間、山田他 4名がドイツ、ゲッチンゲン大学に滞在し硝子標本の低倍スキャンを行った。デジタル化に成功した個体は18例、総数4937枚であった。12月の滞在では標本の完全なリストを作成することに成功し、その結果、全症例数は124例、標本枚数は約28000枚であることが判明した。これらのデータを用い、・CS11-13のデジタル化した組織画像を対象に消化管、消化管由来原基を立体再構成し、形態形成の過程を観察した。・CRL=64 mm個体のデジタル化した組織画像を用いて、外眼筋の観察や立体再構成を行い、MRI撮像データと比較した。・CRL=64 mm個体のデジタル化した組織画像を用いて、骨盤部の観察を行い、MRI撮像データと比較した。
1: 当初の計画以上に進展している
これまでに存在しなかった当該コレクションの全リストを12月に作成できたことが非常に大きい。今後、このリストを用いて、適切な優先順位をつけてデジタル化作業を進めることが可能になったため。
上記リストを用い、効率的にデジタル化作業を進める。同時に、画像解析の方も進めていく。
すべて 2016 2015 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (18件) (うち査読あり 14件、 謝辞記載あり 8件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (32件) (うち国際学会 3件、 招待講演 3件) 図書 (2件)
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