研究課題
国際研究共同体制を構築し、欧州腎臓学会、日本腎臓学会、米国腎臓学会、第7回、第8回CKD Frontier会議にあわせて、会議を開催し討議した。イヌリンクリアランスで腎機能を評価したインド人CKD患者130名では血清Crに基づく全てのGFR推算式で腎機能を過大評価したが、筋肉量によらないシスタチンCに基づくGFR推算式はインド人でも誤差が少ないことを論文報告し、国際共同研究でイヌリンクリアランス検査を行った台湾人273名、韓国人277名、タイ人28名のCKD患者でもシスタチンCによりアジア人共通のGFR推算式が作成できた。研究協力者の井関らの沖縄県の69238名の住民健診コホートにおいて2~3年間で30%のGFR低下は末期腎不全の代替アウトカム指標となることが報告されており、これを名古屋大学のコホート研究でも確認した。一方でIgA腎症患者では血清Crの50%増加が腎アウトカムとなる。国内のIgA腎症患者1065名の多施設共同研究において、血清Crの50%増加を腎アウトカムとして口蓋扁桃摘除術の有効性を、また名古屋大学のIgA腎症患者108名のコホート研究でOxford分類改訂案をそれぞれ論文報告した。血清Crの50%増加は簡便な腎アウトカム指標だが、名古屋大学のIgA腎症コホートでは腎アウトカム指標を30%GFR低下とすることで、イベント数は13から18に増加し、30%GFR低下は多くのアウトカム数が期待できる。名古屋大学の150名のCKDコホート研究では30%GFR低下を腎アウトカムとすることで、尿毒症物質であるインドキシル硫酸のリスクを明らかとした。研究協力者の井関らがKDIGOで推進する国際共同研究では、GFR低下速度を腎アウトカムと出来ることが提唱されており、韓国のK-STAR試験ではGFR低下速度とすることでAST-120の有効性が明らかとなった。
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2019 2018 2017 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 8件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 学会・シンポジウム開催 (2件)
JAMA Network Open
巻: - ページ: -
PLoS One
巻: 14 ページ: e0214414
10.1371/journal.pone.0214414.
BMC Nephrol.
巻: 19 ページ: 208
10.1186/s12882-018-1009-z
巻: 19 ページ: 22
10.1186/s12882-018-0813-9.
Clin Exp Nephrol.
巻: 22 ページ: 1387-1394
10.1007/s10157-018-1601-3.
PLoS One,
巻: 12 ページ: e0187607
10.1371/journal.pone.0187607.
巻: 21 ページ: 986-994
10.1007/s10157-017-1393-x.
Clin Chim Acta.
巻: 475 ページ: 102-108
10.1016/j.cca.2017.10.014.