研究課題
骨粗鬆症は高齢者の人口増加に伴い、日本での患者数は急増している。現在使用されている骨粗鬆症治療薬のビスフォスフォネートは顎骨壊死などの副作用が非常に強いため、毒性の少ない薬物の開発が急務である。本研究の目的は、天然物の宝庫であり長寿村として知られている中国・吉林省の長白山区で未知の天然薬物から、毒性の少ない骨代謝治療薬を発掘することである。本研究の目指す骨粗鬆症薬は、抗肥満防止作用も同時に期待できるものであり、生活習慣病としても効果がある。我々の研究室では、中国・吉林大学と人的交流があり、共同研究が可能である。さらに、これまで様々なポリフェノールから骨代謝治療薬の候補物質を報告してきた実績がある。以下に本年度の実績を述べる。細胞毒性測定---細胞毒性に関しては細胞内のミトコンドリアの活性を指標にするCCK-8にて細胞毒性試験とする。この際、細胞毒性が高濃度まで認められないことを最初に確認する。破骨細胞抑制活性測定---A:TRAPによる解析:破骨細胞の分化・成熟は酒石酸耐性酸性ホスファターゼ(TRAP)による観察と定量によって行う。B:シグナリングに関する解析:破骨細胞の分化・成熟は現在のところ、6種のシグナルで制御されていると考えられている。MAPキナーゼとしてErk、JNK、Akt、p38、NfkBおよびカルシウムシグナリング/NFATc経路である。効果の出たポリフェノールに関して同様の実験を行い、影響したシグナリングを同定する。またHO-1誘導能に関しても検討を行う。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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