本研究は,情報伝達における流言の問題に着目し,信頼性アウェアネスの提供による流言拡散防止の仕組みの構築を目的としている.本研究による知見を以下に示す.(1)Twitterにおける流言の分析を行い,Twitterで用いられやすい訂正表現や,平常時・災害時に用いられる訂正表現を明らかにした.(2)Twitterユーザの情報拡散行動を調査し,信頼性アウェアネス提供の要件として,真偽確認作業の負荷軽減,情報発信者との親しさの考慮が求められることを示した.(3)ブラウザ上で動作する信頼性アウェアネス提供システムを構築し,システムは通常の閲覧行動を阻害せず,また流言に関する気づきを与えうることを確認した.
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