本課題では従来のリスク評価プロセスでは限界がある複雑混合物について新たなアプローチの構築に取り組んだ。具体的には先端分析装置であるGCxGCにLFER 理論を取り入れた物性予測手法を構築し、新たな評価アプローチを提案した。GCxGC の利用により、的確な物質の組成把握が可能となり、このGCxGCデータ解析手法を用いる事により、混合物に対して暴露評価やリスク評価を行う先行事例を示すことが出来た。この取組みの達成により、従来では科学的根拠が欠如したまま国際的な規制対象としての検討が進められている複雑混合物の取扱い現状に対して、科学的根拠を持った評価法の新たなアプローチを例示する事ができると考える。
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