研究課題/領域番号 |
15H05341
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
金本 圭一朗 信州大学, 学術研究院社会科学系, 講師 (20736350)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 媒介中心性 / ネットワーク / クラスター分析 / 多地域間産業連関分析 |
研究実績の概要 |
本年度は、産業連関分析をネットワーク分析に関する応用させる研究に従事した。主にクラスター分析および媒介中心性 (betweenness) に関する分析を産業連関分析に適用させた。これまでにも産業連関分析とクラスター分析を組み合わせた研究はあったが、産業間の無限に続く取引を十分に考慮せずにクラスター分析を行っていた。そこで、クラスターを形成する基準を設定し、どの方法を用いてクラスター分析をすれば良いのかを明らかにした。また、媒介中心性についても、これまでに産業を中心としたものはあったが、取引を対象としてものがなかったので、edge betweennessと産業連関分析をつなぐ方法論を開発した。 辺媒介中心性 (edge betweenness) に関する論文をEnergy Economics誌に発表した。edge betweennessに関する論文では、重要な媒介となる取引を特定する手法を開発し、どの取引を通るサプライチェーンがエネルギーや二酸化炭素の観点から重要かを明らかにした。 さらに、辺に着目したクラスター分析に関する研究を開始した。 本研究によって、産業連関分析とネットワーク分析とをつなぐ役割を一部ではあるが果たすことができたと考えている。今後は、これら方法論に関する研究から、実証分析にシフトさせることで、本研究が目的としてきたネットワークとサプライチェーンの融合を実現する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
一部で遅れている箇所と、想定以上に進んでいる箇所があるためおおむね順調であるとした。特に、エネルギーおよび資源ネットワーク分析については、遅れているが、一部のネットワーク分析や空間的フットプリント分析は想定以上に進展した。
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今後の研究の推進方策 |
今後はさらにネットワーク分析に関する研究を進めると同時に、本研究で開発した空間的フットプリント分析をさらに拡張させる予定である。
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