当初計画していたアンカーへの分布式光ファイバーセンサーの埋設を変更し,地すべり地において調査・計測用に掘削されるボーリング孔へ光ファイバーセンサーを埋設した。2017年6月から10月までの4カ月の計測期間中に,深さ16mのボーリング孔内において10cm間隔でひずみ変化を測定した。その結果,降雨発生に伴う地中のひずみの増加を明確に検知できた。特徴的なひずみ変化を確認できた深さは,(1)1-5 m,(2)約8 m,(3)14-15.5 mである。深さ8 m付近のひずみ変化は,すべり面の変形によるものである。本研究により,今後の地すべり挙動モニタリングの主流になり得る有望な手法を開発できた。
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