本研究では自己支持性高分子ナノシートの製造手法に印刷・分子集合技術を導入することで、生体機能の計測制御を可能にするプリンテッドナノ薄膜を創製した。導電性高分子やナノインクをナノシートの構成素材に適用することで、皮膚貼付型の生体電極や電子回路を開発した。また、相分離現象を利用することで多孔質ナノシートを調製し、分子から細胞に至る各種物質の透過制御に成功した。この時、多孔質ナノシートの表面で幹細胞を培養することにより細胞移植に応用した。さらに、温度応答性色素を担持したナノシート温度計を開発することで、筋肉組織における細胞から組織の発熱挙動をリアルタイムで蛍光イメージングすることに成功した。
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