研究課題
ヒト頭部MRI形状より立体造形した脳のメス型を用いて脳温ファントムを作成し、それを恒温槽中に設置することで脳を熱的に模擬した実験環境を構築した。また、ポリイミド基板に電極と測温素子を実装した簡易デバイスを試作するとともに、当該デバイスをパリレンを用いたコンフォーマルコーティングを行うためのパリレンコーティング装置を製作した。この装置を用いて異なる膜圧のパリレンコーティングを試作簡易デバイスに施し、上記模擬計測環境下において長期耐久試験を行った結果、3umの膜圧のパリレンコーティングを施すことにより、1ヶ月の頭蓋内留置環境においてもデバイスの機能劣化が生じないことなどが明らかとなった。
2: おおむね順調に進展している
一部動物実験が省略可能であると判断したため動物福祉の観点から実施していないものがあるが、申請内容にしたがって所望の研究結果が得られているので、本研究はおおむね順調に進展していると考える。
引き続き当初計画に沿って研究を実施する。特に、提案する計測デバイスの頭蓋内への慢性留置を可能にする生体適合性コーティングを施す装置を製作し、同コーティングの成膜条件を明らかにするとともに、その機能を計測する環境および試験方法を確立することができたので、これらを有効に活用し研究を推進する。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 4件)
IEEE Transactions on Biomedical Engineering
巻: 63(6) ページ: 1321-1332
10.1109/TBME.2015.2512276
SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration
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