現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
同様の実験系で、事象関連電位だけではなく、体性感覚誘発電位も記録した。事象関連電位P300成分と同様に体温の上昇とともに、体性感覚誘発電位の反応が小さくなった。このことから、体性感覚認知処理に関わる神経活動は暑熱環境下では減弱することが示された。また、体性感覚誘発電位の潜時も体温の上昇とともに短縮したことから、末梢から中枢神経系へ至る感覚神経の伝導速度が上がること、さらに一次体性感覚野へ到達した後の皮質-皮質間の反応速度も上がることが示された。この結果も以下の論文として掲載されたことから、当初の計画以上に進展していると判断した。Nakata H, Oshiro M, Namba M, Shibasaki M. Effects of passive heat stress on human somatosensory processing. Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol, 2015, 309, R1387-1396.
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