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2015 年度 実績報告書

生体内骨格筋組織の電気特性の非侵襲的測定による新しいサルコペニア評価法

研究課題

研究課題/領域番号 15H05363
研究機関国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所

研究代表者

山田 陽介  国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 基礎栄養研究部, 研究員 (60550118)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードサルコペニア / 老化 / 骨格筋 / 生体電気インピーダンス / 分光法
研究実績の概要

サルコペニアは、老化に伴う筋量低下とそれに伴う筋力や身体機能の低下と定義される。現在の国際的な診断基準では、筋量の指標として、二重X線エネルギー吸収法(DXA)や核磁気共鳴画像法(MRI)・X線CTなどの画像法を推奨している。しかし、これらの方法は、介護予防現場などで多数を迅速に計測する上では適さないことに加え、MRIなどで筋内組成を評価しようとすると、特殊な技術が必要であるため実用的ではない。一方、我々が研究している部位別多周波生体電気インピーダンス分光法(S-BIS)は、迅速に多数の対象者を測定でき、さらに筋内組成を評価できる可能性がある。そこで、我々はS-BISによる筋内組成の評価を実施した。測定対象者は、若齢者(一般・アスリート)・高齢者・肥満者・要介護高齢者・脊髄損傷を有する者・脳卒中患者など、さまざまな対象とし、各8~12名程度取得した。加えてmaximum length sequence (MLS) 法によるスペクトラム分離解析を用いることで、約500以上の周波数成分の電気抵抗値を同時かつ連続的に測定を行うことで、迅速に多数の対象者の測定を実施し、合計1500名以上の測定を行った。多数のコホートを利用してデータを測定しているため、現在はそのデータベース化を進めているところである。データベースが出来次第、まずは加齢変化とS-BISとの関連について明らかにしていくものとする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成27年の夏期に研究代表者の不測の病気により長期療養の必要が生じ、測定の一部を平成28年度に繰り越したが、6月までに予定の人数を達成させることができ、実験計画を終了させることができた。

今後の研究の推進方策

研究課題から得られた結果は良好と考えられ、H28年現在、論文を執筆中である。H28年度中、ならびに、最終年度であるH29年度には数本の論文が投稿・受理・発刊されることが期待される。また、S-BISの最大の利点である極めて迅速で簡単な計測である点から、多様な共同研究の中でも測定が可能になっており、思っている以上の発展が期待される。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Age-related ultrasound changes in muscle quantity and quality in women.2015

    • 著者名/発表者名
      Y Fukumoto, T Ikezoe, Yosuke Yamada, R Tsukagoshi, M Nakamura, Y Takagi, M Kimura, N Ichihashi
    • 雑誌名

      Ultrasound in Medicine and Biology

      巻: 41 ページ: 3013-3017

    • DOI

      10.1016/j.ultrasmedbio.2015.06.017

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Clinical application of radial magnetic resonance imaging for evaluation of rotator cuff tear.2015

    • 著者名/発表者名
      H Honda, T Morihara, Y Arai, M Horii, H Ito, R Furukawa, Y Kida, T Sukenari, K Ikoma, R Oda, Yosuke Yamada, H Fujiwara, T Kubo
    • 雑誌名

      Orthopaedics & Traumatology: Surgery & Research

      巻: 101 ページ: 715-719

    • DOI

      10.1016/j.otsr.2015.06.007.

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Association of sagittal spinal alignment with thickness and echo intensity of lumbar back muscles in middle-aged and elderly women.2015

    • 著者名/発表者名
      M Masaki, T Ikezoe, Y Fukumoto, S Minami, R Tsukagoshi, K Sakuma, S Ibuki, Yosuke Yamada, M Kimura, N Ichihashi
    • 雑誌名

      Archives of Gerontology and Geriatrics.

      巻: 61 ページ: 197-201

    • DOI

      10.1016/j.archger.2015.05.010.

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] 骨格筋量・サルコペニアの定義を再考する -機能的骨格筋細胞量・筋内組成に着目して-2015

    • 著者名/発表者名
      山田陽介
    • 雑誌名

      体力科学

      巻: 64 ページ: 461-472

    • DOI

      10.7600/jspfsm.64.461

  • [図書] フレイルの予防とリハビリテーション2015

    • 著者名/発表者名
      島田裕之編 山田陽介 第2章 フレイルを評価する 2節 筋量・筋力検査とフレイル
    • 総ページ数
      9頁担当
    • 出版者
      医歯薬出版

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公開日: 2018-01-16  

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