研究課題
若手研究(A)
運動時に大脳皮質から生じる神経信号[=セントラルコマンド(CC)]が，どのような下降路を経由して交感神経系に出力するかは不明である．本研究は，in vivo光遺伝学実験や免疫染色・神経トレース実験から，CCが生じる脳部位と交感神経をつなぐ中枢経路の解明を目指した．さらに，その中枢経路を選択的に機能制御することで，心不全において過剰である交感神経の過剰活性が改善できることを示した．
自律神経生理学
本研究は，CC関連脳部位を「線」で結びつけるという新しい試みから，１９世紀からの学術課題である「運動時交感神経調節の中枢メカニズムの解明」を大きく進めた．また，「脳機能制御」という心疾患に対する未来医療の創出に向けた萌芽となり得る．
