本研究課題は,細胞の「代謝反応」を,有機小分子を加えて人為的に制御するケミカルバイオロジー,合成生物学の新手法を開発し,代謝の変化と細胞機能の変化の関係性を明らかにする新たな方法論を確立することを目的として進められてきた.具体的には,(1) 酵素の基質,補酵素に摂動を与える方法,(2) 酵素の機能自体に摂動を与える方法,の両面からの方法論の開発をおこない,「代謝を制御する」ことの可能性とその意義を示す研究成果が複数得られ,今後この研究分野が大きく発展していく端緒を本研究期間中に得ることができた.
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