研究課題/領域番号 |
15H05380
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
吉岡 乾 国立民族学博物館, 人類基礎理論研究部, 助教 (20725345)
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研究協力者 |
アリー・アフマド・ジャーン
イッサ・カリーム
Muhammad Ali
ラージャー・マフブーブ・アリー・ハーン
ラージャー・ワージド・アリー
ラーザー・ラーザー
マスード・ラフマーン
ヤスィール・アラファト
ワリー・シャー
イナーヤト・ウッラー
バシール・アフマド・グーナー
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ドマーキ語 / ブルシャスキー語 / カティ語 / インド・ヨーロッパ語族 / インド語派 / ヌーリスタン語派 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、ドマーキ語、ブルシャスキー語、シナー語に加え、コワール語、カラーシャ語、カティ語、カシミーリー語に関する現地調査を行い、それぞれの語彙収集、文法調査、談話の収録などを行い、一次データを増やした。 中心的な対象であったドマーキ語に関しては、小さなコミュニティで、あまり協力的でなくなっていく協力者を最初に掴んでしまったため、想定以上に調査が滞った。文法スケッチ(簡単な文法まとめ)を描くにもまだ調べ足りていない部分があり、文法全体の記述にまで踏み出せていない。物語数篇の文字起こし・分析が済んでいるものがあるので、今後、順次公開していく予定である。
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自由記述の分野 |
記述言語学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
消滅の危機に瀕した言語であるドマーキ語や、それに隣接して話されている系統的孤立語であるブルシャスキー語などといった、研究の進んでいないパキスタン北部の少数言語に関して、フィールド調査でデータを記録することは、言語保存・多様性保全の側面や、歴史言語学・言語類型論といった分野にとっても、大切なことである。 今はまだ話者集団が当該言語の維持や復興に力を入れていなくても、将来的にそういう願望が生じるかも知れない。その際に、参考にできる言語の情報・データが残されているか否かは、初めの一歩として大きな差となる。一方で、これまでの研究が少ない言語の一次資料を残すことは、応用的な研究に資するものである。
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