本年度は研究計画の四年目であり,最終年度となる。したがって研究計画の主たる内容を,これまでの成果を「総合的考察」としてまとめ,書籍や論文として公表を目指すことと設定した。それまでの三年間の活動により,人物・組織・地域の観点から論文執筆の準備をしてきたが,ここで,各論文で得られた成果を再構成し,「思想の大衆化の過程」に関するまとまった成果として専門的な著作へと結実させると共に,各論の海外学術雑誌への公表を目指した。同時に,ハイエク思想の普及を目的に,一般向けの著作でも成果の公開を目指した。 2017年度においては,海外出張の計画を延期し,次年度に行うこととしていたため,それを行い,本研究計画に関連する文書群の資料についてはあらかた収集を終えることを目指した。また,それと前後して,海外出張を延期した分,論文の執筆を先行して行った。それについては昨年度英語論文として成果公表した通りである。また,成果の一つとして,学会報告も行い,これまでの研究の到達点をまとめることも行った。
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