研究成果の概要 |
現代日本社会における教育機会の不平等生成メカニズムを明らかにするために,本研究は2015年に中学生と母親に対して調査を行った(N = 1,854).さらに有効回答が得られたケースに対して2017年に追跡調査を行った (N = 1,496).パネルデータを用いた分析の結果,次のことが示された.(1) 高校の学科が教育期待や職業期待に与える因果効果の有無が明らかにされた.(2)学歴やそれと関連したイメージ(例えば,負担,便益,成功確率など)に関して社会階層によって違いがあること,そしてそれが教育期待と関連しており,これが教育機会の不平等を説明するメカニズムの1つであることが実証された.
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