研究課題
若手研究(A)
内発的興味の脳内基盤を調べるため,プロのマジシャンを用いて撮影した「マジックショー課題」を用いて,機能的磁気共鳴画像法による実験を行った。結果,内発的興味と外的な報酬(食べ物)は,ともに線条体という脳の報酬系で処理されており,両者に共通の脳内基盤があることが明らかになった。また,一連の行動実験を通して,内発的興味は記憶の固定を促すこと,また,知識獲得を基盤に喚起され,蓄積的な効果があることも示された。
動機づけ
知的好奇心や興味は脳のどのようなメカニズムで支えられているのだろうか? この問いに答えるため,マジックショーやトリビアクイズといった,知的好奇心を高めるような課題を用いて,脳イメージング研究を行った。その結果,興味は食べ物といった生理的な欲求と同じく,脳内の報酬系で処理されていることが明らかになった。興味と生理的欲求が同じ神経基盤に基づいていることから,今後,人の興味や知的好奇心を高めるための方法にも示唆を与えられると思われる。