本研究者らは発達障害のうち注意欠陥・多動性障害(ADHD)児の重症度を脳機能計測を用いて定量化する手法を考案し、国際特許(米国)を出願査定済である。そして、ADHDのバイオマーカーの探索のため、抑制課題遂行中の行動及び前頭葉脳血流動態に機械学習を適用して診断予測精度を検討した。検証のために全国の共同研究機関から取得したADHD児170例、定型発達児145例のデータを用いた。その結果、感度88.7%、特異度83.8%、受信者操作特性曲線下面積0.90の精度が得られた。機械学習を適用した抑制課題の評価法はADHD児の診断補助として有用性が高いことが示された。研究成果は国際科学雑誌で掲載された。
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