ナノテクノロジープラットフォームの共用の原子層堆積(ALD)装置の利用料が昨年度始めから4倍となったことに端を発し、ALD装置を自作した。その際、プロセス効率を向上できるようにALD反応炉をデザインした。本研究では真空プロセスのALDと溶液プロセスのドット堆積を交互に繰り返すため、その度にALD反応炉の真空を破る必要がある。共用のALD装置はウェハーサイズの基板を数枚処理できる大型装置であるため、真空到達と熱安定に時間を要していた。研究に必要なチップサイズのサンプル基板に合わせた小型のALD反応炉にするとともに、サンプル基板の直下にもヒーターを設置することで真空到達と熱安定に要する時間を5倍以上短縮することに成功した。
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