昨年度から自作を開始した原子層堆積(ALD)装置では2種類以上の反応ガスを交互に交換するため、このようなガス交換をより迅速に行えるようなガス配管へと手直しを行った。これによって配管が経路がシンプルになり、配管の温度管理も容易になった。一方、初年度に長期的な視野で原理検討、特許出願を行っていたALD装置等の真空チャンバー内で溶液プロセスを必要とするドット堆積を可能とする成膜技術で進捗を得た。実際にこの成膜技術とALDプロセスとを両立させうる真空チャンバーをデザインし、ALDプロセスとドット堆積プロセスを自動化・プログラム制御するための初期検討する実験環境を整えた。今後、成膜条件を精査し自動合成装置が完成すれば、原子制御されたドット集積構造の多段階無機合成がスマート化される。従来の元素特性データベースも活用することで、新たな元素の組合わせによる原子制御薄膜の候補が爆発的に生成され、レイ・カールワイルの提唱する収穫加速に至る。
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