新たな機能・物性を示すことで知られる量子ドットの研究では、分子線エピタキシー(MBE:ノーベル物理学賞2000年)を用いた研究が先行しているが、下地基板との原子配列の不一致から生じる歪みからドット構造(島状突起)を誘起するためドット集積構造の原子制御はできなかった。本研究では複雑でありながら単一の有機物を原子レベルで合成できる化学合成の論理学(ノーベル化学賞1990年)に基づいてドット集積構造の原子制御を目指しており、生体タンパク質や有機物のような複雑性を有する新たな無機物質・材料を作り出せると期待できる。
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