本報告書では、ナノ結晶を分散させた溶媒が化学変化すると、それによって生じる空間的な濃度の偏りに沿ってナノ結晶が自己組織化することを報告する。モデル系として、ポリオール法で合成した銀ナノワイヤーを2-Hydroxyethyl methacrylate(HEMA)に分散させた溶液を用い、格子状にパターンしたフォトマスクを介して光照射し、HEMAを重合した。銀ナノワイヤーはPHEMAの濃度が低い領域に集合し、空間的な強度の分布に応じて集合体の大きさは変化した。また、誘起した銀ナノワイヤーの集合構造は、生成したフィルムのシート抵抗に大きく影響した。
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